池田匡志(いけだただし)さんは、
奈良団扇(ならうちわ)の老舗、池田含香堂の
6代目店主。
現在29歳の池田匡志さんは、父の急逝により、
23歳で奈良団扇の伝統あるお店、
「池田含香堂」を継ぎました。
二代目和風総本家では、
伝統工芸を母と息子で繋いだ物語が
放送されました。
池田匡志さんのお店の場所、
奈良団扇値段や特徴などを調べてみました!
池田匡志さんの高校や大学などのプロフィール
生年:1990年
年齢:28歳or29歳
出身:奈良県奈良市
高校:奈良大学附属高等学校
大学:桃山学院経営学部
職業:奈良団扇工芸士
奈良大学附属高等学校は元プロ野球選手を
何人も輩出している野球部があり、
池田匡志さんは高校球児でエースだったそうです!
ですので、
なかなか良い肩しているのではないでしょうか?
池田匡志さんは、高校時代、
人前に出て話しをするのが大の苦手だったそうです。
それが今や、奈良団扇の体験教室で人前に立ち、
伝統を伝え歩いているのは、
母親の俊美さんからすれば想像できないこと
のようです。
池田匡志さんを変えたのは、
大学時代に取り組んでいたバンド活動。
バンドでは、ギターとボーカルを担当し、
バンド活動を通じて、人前に立つ喜びを知ったそうです。
団扇職人とバンド活動は一見
何にも関係ないようにも思いますが、
どんな経験も無駄になることはないのですね^^
池田匡志の経歴は?
創業約160年を誇る池田含香堂の
次男として生まれた池田匡志さん。
幼い頃から祖父や父の仕事を見て育ち、
「いつか自分も団扇を作りたい」と
自然と思うように・・・・。
しかし、小学校2年生の時に5代目だった
父が亡くなり、
母親の俊美さんが伝統工芸である奈良団扇を
後世まで残したいという想いで、
子育てしながら、奈良団扇を作り続けていました。
団扇作りには、“男仕事”と“女仕事”があるそうで、
母の俊美さんは体力的に過酷な
“男仕事”も必死にこなそうとされていたとのこと。
具体的には、同じ姿勢でずっと作り続けなければ
ならないので非常に身体がキツイのだそうです。
そんな母の姿を間近で見ていた
池田匡志さんは、
母の手助けをしたい気持ちが自然に
育っていったそうです。
高校進学時に3歳年上の兄と
家業を誰が継ぐのか相談したところ、
兄には他の夢があるとのことで、
池田匡志さんが池田含香堂を継承することとなりました。
高校卒業後、
「仕事では学べない社交性を身に付けること、
仲間を作ることも大切」という母からの
アドバイスもあり、
家業の修行もはじめつつ大学に進学。
そして卒業後、正式に
「池田含香堂」の六代目として職人の道を歩み始めました。
歴史を学び、技術を極めるにつれて
奈良団扇の奥深さを感じ、すっかり虜になった
池田匡志さんは、
この伝統あるなら団扇をもっと皆に知ってもらいたい
との想いから、
従来通りの店舗販売だけでなく、
団扇作り体験や展示会への出展など、
積極的に外へ発信することもされています。
奈良団扇とは?
奈良団扇職人として名乗っているのは
現在池田含香堂の池田匡志さん親子のみです。
奈良団扇は、約1200年前に
春日大社の神職の手内職として制作されていた
団扇が、次第に洗練され、
江戸時代中頃には現在の透かし彫りの形に。
一時は途絶えかけるも、明治時代に
同店2代目が透かし彫り器具一式を発見。
製法を研究、復活させた歴史があります。
その特徴は
「透かし彫り」「骨の多さ」と「団扇のしなり」。
一般的な団扇の骨は2、30本ですが、
奈良団扇は6、70本。
「小割の差柄」という技法を施された製法により、
少しの力で扇いでもたくさんの風を送ることができます。
透かしが空いていても風が抜けないという
ところが、日本の素晴らしい伝統技術が感じられますね!
出典:池田含香堂
伝統ある工芸品にも関わらず、
かなり実用的かつ贈答用としても人気で、
そのデザインの種類は
奈良の風物や正倉院文様など、
奈良にゆかりのある模様100種以上もあります。
池田匡志さんのお店の場所
住/奈良市角振町16
営/9:00~19:00
休/4~8月は無休、9~3月は月曜
HP:http://narauchiwa.com/utiwa.htm
※奈良団扇作り体験 随時受付
先代の池田匡志さん父は、
他分野の工芸士とのつながりを大切にしていたので、
今でも、息子さんである池田匡志さんのことを
気にかけてくれる方がたくさんいるそうです。
奈良団扇の購入や値段
池田匡志さんの奈良団扇は楽天通販では、
ふるさと納税という形で購入できます。
他には、池田含香堂のHPより購入が可能ですね。
鳳凰が彫られたものや、
百人一首の歌が彫られた団扇なんかもありますね!
出典:池田含香堂
価格は\2,000~\20,000
と幅があります。七宝つなぎなんかは素晴らしい
彫りのまさに芸術品ですね!
出典:池田含香堂 七宝つなぎ
奈良団扇職人の年収は?
伝統工芸士の年収の平均は、420万円。
(民間給与実態統計調査や賃金構造基本統計調査や求人情報調べ)
平均年収推移は490万円~700万円となっています。
お給料(月収):約26.8万円
最大年収:1000万円以上出典:https://heikinnenshu.jp/creative/dentoukogeshi.html
伝統工芸のなかでも、
扇子や団扇や和傘や提灯などの伝統工芸品は
どれも単価が安く、暇手間が掛かる割には
利益があがりにくいようですね。
とはいえ、池田匡志さんが奈良団扇を
作り続けるのは、代々うけついできた
技術や伝統を守り、さらには、
奈良団扇の知名度をあげ、
みなさんに知ってもらいたいからでしょう。
それは池田匡志さんがだれよりも
奈良団扇の素晴らしさを知り、団扇が好きで、
愛情があるからです。
今現在は、
良いものさえ作っていれば、お客さんが来る
という時代ではないと感じている池田匡志さんは、
自分から「発信する」努力をされ、講演や体験教室などを
開催されています。
このような伝統工芸に興味を持っている方は
多いと思いますので、池田匡志さんのように
職人の方が発信されると、
非常に興味をもって聞きたい・見たいという方は
嬉しいのではないでしょうか^^